Skyting stjerner1-24

「このまま村にいてくれ。」と揶揄ではなく大泣きするドワーフ達にが別れを告げれば、未だ誤解しているらしいドワーフ達は、ぎりりと歯を食いしばんばかりにグレミオを睨む。きい!この盗人猫!と言いださんばかりにハンカチが似合うドワーフ共である。は、なぜ人の話を聞かないと諦めの境地で(なんでもが無意識なだけで惚れていると、彼らは言い張っている)グレミオと苦笑いを零し、ドワーフの村を出たのだった。去り際、またいつか戻ってくるよ。と一言残して。言った直後すぐに馬を走らせたため、彼らの反応は分からなかったが。それでいい、とは思う。散々ドワーフの村出身だとバレたくない一緒にされたくないと思っていたこともあってかやはりどうも気恥ずかしかった。

帰りは急ぐこともない為、行きとは違い達は馬をゆっくり駆けさせていた。すると、さすがにそろそろ乗馬にも乗り慣れた事もあってか、余裕があり、誰もが話しながら進行する中、も後ろに座るティルと話し込んでいた。
「――つまり、その帝国将軍のクワンダさんは、操られていたってわけ?」
まずがティルに尋ねたのは、この戦はどうなったかということであった。昨夜は互い無事であることに安堵しあっただけであったが、落ち着けば詳細が気になる。 こうして彼らが無事にいいるのだ、戦に負けたということはないだろうが。その通り、今回の戦いは解放軍に旗があがった。一時は焦魔鏡を向けられ危なかったという事に、は鼓動を速らせる。しかし丁度その時、ドワーフ達が駆けつけ、焦魔鏡を破壊してくれたようだ。それを聞いて は心の中で長老やヒューイ達に礼を述べた。造ったのは自身であるが、完成した途端いつものように倒れてしまったため、戦場に運ぶ事はできなかったのだ。
話の最後に、戦の要である将軍の話になる。そこでは、彼から話された真実に目を丸めた。ティルは頷く。
「うん。なんでも将軍はブラックルーンっていう、支配の紋章で操られていたみたい。それがなくなった後、彼はその間の記憶がないようだったし。」
「へぇ・・・って事は、クロミミが言ってた『びょうき』、っていうのも?」
「だろうね。戦の時、帝国側にコボルトがいたんだけど、彼らもクワンダ将軍が正気を取り戻したと同時に、正気を取り戻したんだ。」
は眉を寄せる。確かに、クロミミの家族たちが正気に戻った事は喜ばしいし、安堵もするが――人を操る紋章、なんてものがこの世界にはあるのだ。 物騒極まりないと彼女は思う。そんなものを使えば、たちまち誰でも意のままに動かせてしまう。つまり、今回のこの大森林の出来事――ティルから聞いたのだが、一足遅く、エルフの村とバレリアの故郷は、焦魔鏡で焼かれてしまったらしい。それを行った黒幕は。
「誰が、そんなことを・・・・?」
「・・・・将軍に嘘をついて紋章を与えたのは・・・宮廷魔術師、ウィンディ。」
ティルもその人物に何か抱くところがあるのか、固い表情で告げる。それを、は彼に聞くことは出来なかったが。
ウィンディ。 はその名と、ブラックルーンという脅威を、再度内心で呟くと、脳裏に刻んだ。

どことなく重くなった空気に、それを霧散するようにティルが笑顔を浮かべると、違う話題を口にした。
「そうそう、今回の戦いでね。手を貸してくれた人がいたんだ。」
「おっ!もしかしてあいつのことか?」
そこへ話を聞いていたらしい、ビクトールが割って入る。そうなると彼の大きな声に触発されたのか、話題は周りに広がった。
「いざ戦が始まって、混戦の真っただ中だっていうのに、彼は行き成り現れたんだ。それも、私たちに手を貸す、だなんて驚いたよ。」
「僕も、びっくりしました。だって、すごく若い人でしたし・・・。」
「へぇ・・・・。」
バレリアがしみじみと、その時を思い出しているのか感慨深げに言い、キルキスもまた彼女の言葉に頷いてみせる。
といえばそんな若い、しかも彼らが言うにはエルフやドワーフ、コボルトではなく人であるらしいということに興味を持つ。そんな若い人が戦いに手を貸そうとしたのかと。同じく若い身としては、大変気になる所である。すると、グレミオが口を開いた。
「ですが、あの人、すごく強かったですよねぇ・・・。」
「ああ。俺もあの太刀捌きは驚いたな・・・。なんつーか、百人力つーか。背筋が凍りついたぜ。あいつが、敵じゃなくてよかったよ。」
ビクトールがその様を思い出したのか、少し強張った顔で笑う。パーンが両拳をあわせ意気込む。
「俺は戦ってみたかったけどな。」
「馬鹿、パーン。負けるに決まっているだろう。」
即座にクレオが眉を寄せてパーンを諫める。彼らがそこまで言うのだ。本当に強いのだろう。特には、面々の中で一、二を争う大きな骨格と、頑丈そうな体格の持ち主、ビクトールの言葉に、驚きが隠せなかった。彼の言葉は冗談ではないと、強張った表情が物語っている。
「その人、仲間にならなかったんですか?」
そこまで強いなら、是非とも解放軍に加わってほしいものである。自然とそう口にしたに、ティルは苦笑を浮かべた。 「戦が終わるなり、気が付けば彼はいなくなっていたんだ。」
「今回はドワーフの村で世話になったことがあるから、手を貸してくれたんだって。」
「・・・・・へぇ。」
の胸中に、なんだか嫌な予感が浮かぶ。
「そういう は知らねぇか?お前、ドワーフの村に住んでたんだろ。こうなんつーか、色白でな。」
「端正な顔立ちをした少年だとは思ったな。」
「髪は・・・そうですね、色素の薄い茶髪でしたね。光にあたると銀ともとれますが。目は蒼でバレリアさんの言い通り綺麗な少年でしたよ。」
「赤いはちまきしてましたよね。」
「あと凄い腕の双剣使いだな。」
はビクトールとバレリア、グレミオ辺りまで気のせいだ偶々他人の空似と必死に言い聞かせていたが、キルキスとクレオの言葉にどうにも気のせいで済ませられない気がしていた。というかドワーフの村に世話になっているという時点で既に、が知るかぎりでは一人しかいない。そんでもって彼らの特徴を当て嵌めてしまえば、彼としか思えなかった。
「へぇ・・・そうなんですか。私は、知りませんね。」
と、言うが目茶苦茶心当たりある。しかし彼女は、白状する気にはなれなかった。その名を出した途端、恐らくまだそう遠いところには行っていないだろう、彼が来そうで怖い。他人の表情に敏感なティルが後ろにいてよかったと思いながら、は遠い目をせずにはいられなかった。
なんたるニアミス。
どうかこの道中に、ばったり会うなんてことありませんように。は城へと戻る船に乗るまで、会話もそこそこに、必死に内心願うのだった。

カクの町についてから、城に戻るまではさすがに徒歩であった。
はいつも暮らしている城へと戻る船の中、来る時はもっぱら船主や、陸にかけられた橋板やらに意識を向けていたため、しっかりと見ることはなかったトラン城を、始終見上げていた。いよいよ陸についた頃である。ふと、彼女は何かに気がつくと、船の中にある馬屋へ向かった。陸路へかけられた板や、城の馬屋は狭いため、一気に押しかけるわけにもいかず、馬の手綱を握ったまま自然と軍主であるティルを優先し、順番待ちをしていたグレミオへと興奮した様子で声を掛けた。
「グレミオさん!!」
「?なんですか?」
駆けつけてきた彼女が、若干興奮したような様子に、少し驚きながらグレミオは答える。そんな彼に、は何度か閉口して言葉を捜していたようだが、視線をトラン城へと向けると、内緒話をするかのように声を潜め、彼へと近寄った。
「・・・トラン城って、屋上があるんですか?」
「ええ、ありますよ?それが、どうかしましたか?」
声を潜めて尋ねるような内容ではないはずだが。グレミオは、彼の答えに驚いたように目を見開くに、いよいよ首をかしげた。
しかしそんな彼を気にすることなく、は再びトラン城へと視線を向け――正式にはその上の屋上部分に――それからグレミオへと顔を戻した時には、彼女の頬は少し上気しており、再度、言葉を整理しているかのように、口を何度か閉口させる。途端、グレミオはピンと来た。
「あ、あの・・・・」
「・・・屋上、今日戻ったら、行ってみますか?」
意を決して話そうとした彼女だが、グレミオの言葉に目を見開いた。その目は驚きもあるが、それ以上に喜びの色を帯びている。グレミオはやはりそうなのか、と頬を緩めた。
「あそこ、特に出入りを禁止しているわけではありませんから。けれど、ちゃん一人で行かせてしまうのも、危ないですからね。グレミオも行きます。」
なんだろう。ティルといいグレミオといい、そんなに私は高いところから身を乗り出したりと、危険な行為をする人物に見えるのだろうか。 はなんともいえない気持ちを抱く。それでも屋上、延いてはがドワーフの村で好きな場所同様か、それ以上の場所へ行けることが嬉しかった。けれどその気持ちを全て抑えると、彼女は眉を寄せる。
「でも、グレミオさん、疲れているんじゃ・・・。」
グレミオは強行軍に参加していただけでなく、今回の戦にも参加していた。そんな彼が、疲労していないわけがないのだ。だからこそせめて、今日は体を休めてほしかった。そう思ったのだが、グレミオは笑顔のまま首を振る。
「私は大丈夫ですよ。これでも、鍛えてありますから。ドワーフの村にも一日いましたし、帰りもゆっくりでしたから、疲れはもう取れました。」
は眉を寄せたまま、グレミオを見続ける。見つめ続けるグレミオの顔に、曇りはない。確かに彼の言う通り、いつも通りの笑みである。疲労感は見えなかった。
この任務でわかったことなのだが、グレミオはが思っていたよりも、屈強な戦士であった。なにしろ、普通の成人男性より細い体躯で、彼の武器であるらしい大きな斧を軽々と持ち上げているのである。それはにとって心底意外なものであった。試しにドワーフの村で一度持たせてもらったが、その重さは当たり前だが、過去持たせてもらったことのある剣より重く、彼女には持ち上げるだけで精一杯であった。彼の筋力を凄いとは思う。しかし、やはり顔色に出ていないだけで、そんなものを常時持ってるだけでも疲れないはずが無いと、は細身の彼を見て思う。
疲れてはいないと伝えても渋るに、グレミオは強引に出ることにした。正直に述べれば、強行軍に続く戦で、少しも疲れていないわけではない。けれど彼は部屋でくつろいでいるよりも、主従関係を築いてはいるものの、家族のようなティルや、とともにいるほうが心が休まるのだ。それにが興奮も露に言っているのだ。すぐにでも連れて行いき、の喜ぶ顔がみたいと彼は思う。
「じゃあ、帰ったら・・・そうですね。やっぱりこの時間帯だと、夜の方が素敵ですかね。21時にちゃんの部屋に、お迎えに行きますよ。」
「え、でもグレミオさん、やっぱり休んだほうが・・・!」
はそんなグレミオに声を上げるのだが、彼女の言葉を遮るようにグレミオは口を開く。
「大丈夫です。 ちゃんの笑顔が元気の元、ですから。」
笑顔を浮かべて、グレミオは告げる。にこやかな笑みに、は言葉に詰まった。徐々に頭に血が上っていく。
グレミオを慕うにとって、彼の言動は嬉しくならないわけが無く。彼の腰へと、恥かしさや喜びを込めて抱きついたのだった。グレミオも唐突に抱きついてくるに、慣れたのか驚くことなく抱きとめ、穏やかな笑みのまま手綱を握っていない方の手で頭を撫でてやった。
ちなみにそれは、数分後、城の馬屋から様子を見に戻ってきたティルに引き剥がされるのだが。


***


城へと到着したその日の夜。船の上で約束した通り、はグレミオと共に屋上へとやってきた。
はドワーフの村で見ていたものと変わらない、けれどが好きな洞窟の上よりも高い、城の屋上から見上げる、満天の星空の近さに感嘆の息を吐いた。
雲もなく、澄み切った夜空には散らばった星は幾つも輝いていた。点滅する星は、まるで今にも落ちてきそうなほどに近い。何も言わず、ただ星空に魅入るを見て、グレミオは笑みを浮かべた。
「はい、 ちゃん。」
グレミオから渡されたのは、一枚の毛布だった。は差し出された毛布と、グレミオを凝視すると、彼は苦笑を浮かべる。
「大分、暖かくなってきましたけど、夜は冷えますからね。これに包まっていた方が、暖かいと思いまして。」
なるほど。彼がの部屋に訪れてから、ずっとここまで持ってきていたそれらは、そういう意味か。自身はそんな事など、少しも思い浮かびもしなかったというのに。
はグレミオの気遣いに、もう何度目かの感心をする。そして感心している場合ではない気づくと、申し訳なく思いながらも差し出された毛布を受け取る。
「すみません、ありがとうございます。」
「いえいえ。」
互いに一枚ずつ毛布にくるみ、その場に座る。
それからしばらく、二人とも何も言わず、ただ星空を見上げていた。横たわった沈黙に、しかしそこで、ふいにが口を開いた。
「グレミオさん。」
「はい。」
「いつか話しをしたいって言っていたこと、今、言ってもいいですか。」
星空を見上げていたは、自然とそう尋ねていた。それは彼女の秘密である。人には言ってはいけないことであり、それ以上に、相手に拒絶されるかもしれないことだ。
けれどは、グレミオにならば、話しても平気だと思った。いや、話したいと思ったのだ。どんな時でも、優しく見守ってくれる、親のような彼に、は彼女自身のことを話したかったのだ。今までのように、拒絶せず受け止めてくれるだろう彼に。
そんなを見ることなく、グレミオは星空を見上げたまま、口を開いた。
「はい。」
ただそれだけ。頷いただけである。
しかしは、彼の穏やかな声音に、優しい笑みを浮かべているだろうことがわかった。それほどまでに、彼の声は優しい。
は目を瞑り、受け入れてくれるだろうと思っていても、否応なしに速くなる鼓動を静めようと、深く息を吸った。
か細く息を吐くと同時に目を開ける。グレミオを見ることなく、瞬く星空を見上げ、話し出した。
「私、こんな綺麗な星空、見たことないです。それに森も。あんなに大きい森、半年前まで、観た事はあっても、実際に行ったことなんてなかった。本当にここは、自然に恵まれていますよね。」
グレミオはの訳の分からないだろうことを、何も言わずに聞いている。この世界では、森も、澄み切った星空も、どこにいてもあるだろうというのに。
は小さく笑みを浮かべて、グレミオに告げた。
「私、異世界から来たんです。」
グレミオが何かを言ってしまう前に、更に続けた。
「元の世界では、普通の学生だったんです。それがどうしてか突然、気がついたらこの世界――ドワーフの村にいて。
何がなんだかわからない私に、彼らは言ったんです。私は紋章に選ばれたんだって。真の紋章の継承者だから、この世界に来たんだって。」
何を馬鹿な事を、とは当時心の底からそう感じた。そして、なぜ私が、と。なぜ私が、そんなものに選ばれなければならなかったのかと、考えたのはもう幾度と無くある。
「それが真の工の紋章とかいう、すっごく役に立たないやつだし、呪いで故郷には帰れないとか言うし、不老にはなるしで本当、やるせなくなって。私それから数日間は部屋に篭ってましたよ。」
言い終わった は相変わらずグレミオを見ることなく、夜空を見上げていた。――いや、見ることが出来なかった。もしこれで拒絶されてしまったらと、そう考えるとやはり怖かったのだ。
言い終えるとそれが強く実感させられた。はグレミオに拒絶されるのが怖い。告げることのなかった前ならば、何事もなく過ごすことが出来る。けれど、もう言ってしまった。発した言葉は元には戻らない。グレミオはどう反応するのだろう。いつものように全てを受け入れてくれて微笑むのだろうか、それとも受け入れずに微笑むのだろうか。
真の紋章は災厄にしかならないと、その巨大な力故、この世界ではそう思われている。確かにそんな人間、誰もが傍にいてほしくないはずだ。世界を構成する力を持っている者など、畏怖を抱かないはずがない。
「そうですか。」
グレミオはの話を聞いて、それだけを口にした。は思わず、拒絶される恐怖も忘れ、グレミオを見た。
グレミオは微笑んでいた。いつものように、優しい笑みで。
はそれを見て、なんて馬鹿なことを考えたのだろうと思った。受けいられずに微笑まれるだなんて。彼はこんなにも優しく微笑むのに。そんな事をするはずなど、ないというのに。
笑みを見るだけ分かる。彼はを受け入れてくれたのだ。
グレミオはそっと の頭に手を置いた。強くなくゆっくりと撫でられるその優しい手つきも変わらない。
「頑張り、ましたね。」
何を、とは言わなかった。けれどグレミオは笑みを浮かべてはいるが、今にも泣きそうな笑みを浮かべるに、そう言わずにいられなかった。
一人ではなかっただろう。彼女はドワーフの村で暮らしていたのだから、彼らも受け入れていてくれたのだろう。
それでも彼女は一人だった。本当の家族と離れ違う世界へと来た彼女は一人だったのだ。
今の今まで、グレミオはがそんな過去を持っているなど知らなかった。そして彼女はそんな寂しさを出すことなく、笑い続けていた。悪夢のことも、魘されている彼女を見つけなければ、グレミオは気づくことがなかっただろう。
そう考えると酷く悔やまれた。彼女が自身に懐いてくれるように、グレミオもまた娘のように彼女のことを思っていたのに、なぜ気づくことが出来なかったのだろうと。彼女は今、こんなにも泣きそうな顔で笑っているというのに。この城の誰にも気づかれることなく振舞い続けた彼女に、グレミオは何を伝えれば彼女に一番いいのかわからない。けれど考えるまでなくそう口にしていた。
は彼の手の暖かさとその言葉に、込み上げてくるそれを抑えつけるように息を呑む。
ああ、やはり。
どうしてもこんなにも、彼は暖かいのだろう。
「大丈夫ですよ。」
(――『大丈夫だから』)
毛布を投げ出し抱きついたに、グレミオは頭を撫でながらそう言う。は彼の言葉で思い出したそれに、グレミオの衣服を掴み声もなく嗚咽を零しながらも、思わず小さく笑ってしまった。
彼もまた、グレミオのように、そう言ってくれたことがある。今とは逆に、を抱きしめてそう何度も言ってくれた。昼間話題に出てきた事もあってか、の脳裏に、彼との記憶が次々に蘇る。
彼は苦手だ。苦手だけれど、彼は自分を支えてくれた。思い返してみれば、モンスターに襲われた時も悪夢に魘されていたときも。は昼間話題に出てきた彼を思い浮かべて心の中で礼を言う。そうだ、自分は色々な人に支えられてきたのだ。
彼も、ヒューイ達ドワーフも、ティルも、グレミオも。
なのに、どうして寂しいと思い泣くことがあろうか。こうしてグレミオは暖かく受け入れてくれたというのに。こうやって抱きしめてくれる人がいるのに。
大体、ドワーフの村でだって散々枯れるかと思うほど泣いたというのにまだ涙がでるというのか。
情けない。小門間違え。そう思うのに、理屈ではなく感情がに涙を流させていた。



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