Skyting stjerner2-21
日が暮れる中、ジョウイが戻って来てから3日が経った。ジョウイは多くの傷を負っていたが、どれも致命傷は避けられている。幸いにも深い傷もなく、2日経てばいつものように動けるようになり4人は既にいつもの日常に戻りつつあった。
その日、とジョウイは酒場の近くに積まれた積荷の物影に居た。は今か今かと視線を酒場に向けては辺りを旋回している。すると、酒場の裏口から一人の少年が出てきた。は眼を輝かせる。
「どうだった!?」
小走りで戻ってきたリオウだ。リオウは膝に手をつき胸を押さえる。
「どきどきした・・・!」
「ほらね!やっぱりね!!」
は得意げに腰に手を当てた。そんなとは対称的に、特に慌てることなくジョウイは首を振る。
「僕は違うと思うな。」
は眉をよせた。頑ななジョウイへ振り向くと、人差し指をあげて力説する。
「でも、リオウはドキドキしたって言ってるじゃない。それがなによりの証拠だよ!!」
ジョウイはこの事に関して何かと否定するが、本人が言うのだから違いないとは思う。
ジョウイが戻り一日が過ぎ、ようやく少しずつ平穏が戻り始めると、リオウは好きな人物が出来たと告げた。相手は解放軍時代も人気で、場所が変わったミューズの酒場でもアイドルのように熱を上げる者の多い、ユーリだ。言い当てたは知っているが、機会もなく幼馴染みには言えていなかったのだ。
キャロの街で平和に暮らしていたリオウにとって、初恋でもある。緊張しながらも告げた内容に応援してくれるだろうと想定していたリオウだったが、しかし彼は意外な反応を見せる。ジョウイはそれは違うと思う、と言い放ったのだ。きっぱりと言い張ったジョウイに眉を寄せたの提案により、この日リオウが本当にユーリが好きかどうか、彼女の休憩時間に話しかけに行ってもらった。そしてこの反応である。やはり彼はユーリが好きなのだ。何を話したのか、そう喜々として聞くに照れたように話すリオウ。そんな彼等を見て、しかしジョウイはぽつりと呟いた。
「・・・でも違うと思う。」
ジョウイの呟きは、楽しそうに話すとリオウの耳には届かなかった。
彼女と話すリオウの笑顔は、どんな時でも一番いいものだ。ナナミや自分に向けるものではない。気を使う必要もなく、ただ相性がいいだけという可能性もある。それでも、ジョウイは幼馴染みの自分ですら見たこともない明るい幼馴染みの表情に、ジョウイはやはり、そう思わずにはいられなかった。
***
「じゃあ行くよ?」
「いいわよ!」
「「「「ぐっとっぱーで分かれましょ!!」」」・・・やったあー!!」
「文句無し、てね。」
握りこぶしを見て沈黙するリオウとジョウイに、は苦笑する。その横ではナナミが元気よくはしゃいでいる。ことの始まりはジョウイが戻って来て4日目のことだった。まだまだ自分達は弱い。示し合わせたわけではないが、リオウとは白鹿亭の頃から度々夜に手合わせをしていた。自身の力を把握し、弱いからこそ一刻も強くなりたい。互いに同じ気持ちだったのだろう。夜に酒場から抜け出せば遭遇する事が多く、自然と共に組手をするようになっていたのだ。その二人がジョウイと遭遇したのは4日目の夜更けである。ようやく傷の癒えたばかりの彼も同じ考えだったのだろう。その日は相手を替えローテーションで組手を行い、見学している者が各々の短所を指摘するという方法をとったのだが、翌朝疲れた様子の達にナナミが首を傾げたのだ。
理由を告げるや否や、ナナミは頬を膨らませた。「私だって、強くなりたい!!」仲間外れにするつもりは勿論なかったのだが、偶然にもそうなってしまった。拗ねた様子のナナミに、ならばその日は4人で鍛錬を行うという事になったのである。
そうして町の外の平原へと来たのだが、そこでナナミがと組んでリオウ達と対決したい!つまりツーマンセルをやりたいと言いだした。一時期はナナミに親の敵を見るような目で見られたので、その時のはそれはもう嬉しかった。だがリオウ達はナナミの提案にあまり乗る気ではない。女の子同士だと力の配分がどうのといいたいらしい。それに勿論ナナミが切れたが、そこはが抑え、なら公平に分けようと提案したのだ。この時が提案した方法がリオウ達の世界では知らない方法だったらしく、を驚かせるという事もあったのだが、軽く教え、こうしてチームを決めたのである。その結果、ナナミは手放しで喜び、リオウとジョウイは微妙な表情を浮かべたのだった。
チーム分けはこうだ。パーを出したナナミと対グーを出したリオウとジョウイである。結局こうなってしまったが、公平を期した結果である。軽くため息を吐きながらリオウとジョウイはそれぞれの得物を持った。
「怪我をしても知らないからな?」
「へへーん。それはこっちの台詞よ!女の子の底力、見せてあげる!!ね、!!」
ジョウイの言葉にナナミが笑みを浮かべてに話を降る。軽く準備運動をしていたは上の空になっていて慌てて頷いた。
「え、あ、うん!負けない!!」
「こっちだって負けないから!」
リオウの言葉を最後に、その場に沈黙が落ちる。そうして、ナナミと対リオウとジョウイの組手が始まったのであった。
の切り結んだ相手はジョウイだった。は力よりもスピードを重視している。どんなに鍛えても、女の力では勝てないからである。そしてそれは心得ているらしく、ジョウイは軽い動きで棍を繰り出してきた。そう、棍である。組手が始まる前、ナナミに頼んでジョウイの相手をさせてもらったのは彼が棍使いだからである。棍は他でもない彼の得物だ。彼は、相当な棍の使い手だった。は彼が本気でないにしろ、旅の間、何度も彼相手に鍛練を重ねた。だからこそある程度の動きも予測出来る。そしてジョウイは残念なことに、ティルの動きより遅かった。ジョウイの棍を剣で弾く時、は棍を巻き込むように押さえつけると、一瞬で間合いを詰める。そしてガラ空きになった喉に木刀をつきつけたのだった。ジョウイが目を見張り、やがて肩の力を抜く。は微笑む。
「私の勝ちだね。」
残るはリオウのみだ。
「ちょ、ずるいよ!!」
代わる代わる襲ってくるとナナミの攻撃を慌てて防ぎながらリオウが叫ぶ。それにナナミが叫んだ。
「ずるくないわ、二対二なんだから!!」
「リオウ、覚悟!!」
ひたすら二人でリオウを攻撃する。ジョウイは既にに負けた為、少し離れたところで苦笑していた。とナナミは一旦攻撃の手を緩ませ体制を正した。そこへ背中を合わせ立つナナミが言う。
「行くわよ!」
「うん!!」
も頷く、と、二人はリオウを睨みつけた。並々ならない二人の気配にリオウが竦み上がる。二人は同時に叫んだ。
「「乙女攻撃!!」」
という名の力のごり押しでナナミと対リオウとジョウイは達に軍配が上がったのだった。
ずんずんと前を進むナナミの後につきながら、は苦笑する。ナナミは目当ての部屋につくと、扉を思いっきり開け放ち叫んだ。
「こらぁ!二人ともいつまで寝てるの。」
盛りあがったベッドから、くぐもった声があがる。
「あ・・・ナナミ・・・もうちょっと・・・・知ってるだろ・・・僕・・・朝は弱いんだ・・・」
リオウはナナミの声で起き上がっていた。ぼんやりと宙を見る寝ぼけたリオウと、未だ布団に包まるジョウイを見てナナミは頬を膨らませる。
「もう・・・幾ら大変だったからってあれから一週間もたってるのよぉ。ちょっとグータラしすぎだよ!」
「いや、多分毎日の組手の所為じゃ・・・。」
いやきっとおそらく、その所為だろう。あれから達は組む相手を変えるなどして日が暮れるまで組手をし、その次の日からずっと似たような日々を過ごしているのだった。さすがに疲れが溜まってきたのだろう。も今朝起きるのが辛かった。ナナミが何故ここまで元気なのか、不思議で仕方がないくらいである。しかしそのお蔭もあって、達は着実に強くなっているようだった。
もジョウイ達の力を込めた攻撃を受けても、たたらを踏む事無くなんとか流せるようになった程である。掌を見るとタコも以前より硬くなっているように感じる。手袋の下ではテーピングだらけだ。そうしている内に、ナナミはジョウイを布団の中から引っ張りだした。朝に弱い幼馴染みの背を押しながら言う。
「さぁさぁ行くわよ!」
「行くわよって・・・どこに?」
ジョウイの最もな疑問に、ナナミは顔色を明るくした。
「ジョウストンの丘ってところで何か始まるみたいよ。あちこちから人がやってきているみたい。お祭り?みたいなものじゃないのかなぁ。ね、ね、行ってみよう。」
だからナナミは朝から元気だったのか。合点がいった。彼女は窓からその様子を見たのだろう。はリオウ達と視線を合わす。特に誰も異論はないようだ。ジョウイが肩を竦める。
「仕方ないな・・・行ってみようか、リオウ。」
「おお、お前らも見物か?」
町を歩き、ミューズの高台の方まで行くと、聞きなれた声が掛かった。振り返ればざんばら髪の大男と、蒼いマントを羽織った爽やかな容姿の青年がこちらへやってきている。ビクトールとフリックだ。
いつもと変わりないように見えた二人だったが、近くまで寄ると異変が見受けられた。二人の目の下に微かに隈が浮かんでるのだ。若干疲れた様子の二人に思わずリオウが尋ねる。
「ビクトールさん達・・・どうしたんですか?」
首を傾げる彼等を前に、ビクトールは乾いた笑いを浮かべた。
「いや、何、どっかの誰かが夜な夜な熱烈なコールをしてきてな・・・。」
ジョウイのこともあり数日はばたついていたが、落ち着きを取り戻すなり、前線から離れてミューズに保護されろと勝手に言いだしてきた彼らへの熱烈な抗議である。勝手に部屋に入ることはないのだからいいだろう。そもそも、は彼らは出払っているとレオナからいつも聞いているので部屋の中に彼らはいないはずである。夜の鍛錬を終えると、彼らの扉の前で一人で行う大きな独り言だ。いない部屋の前ならば誰にも迷惑はかからないだろう。は笑う。
「あはは!それは大変ですね!!」
「ほんっと良い性格になってきたぜ・・・。」
「そこは真似ないでほしかった・・・。」
彼女の周りにいる厄介な連中に影響され始めている、確実に。呆れたビクトールに同意しながら、フリックも哀愁漂う表情で切実に零した。
しかしビクトール達に熊が出来ているということがにも出来ているのだが、それは元の世界のご無沙汰になっていたコンシーラーで隠した。笑うをしり目にリオウ達は何のことか分からないようで、首を傾げるのだった。
改めて、ジョウイが何時になく賑やかな高台の様子に問いかける。
「えっと、これは何事ですか?」
「なーに、都市同盟のおえらいさんが集まって作戦会議さ。」
確かにミューズの市場は賑やかだが、ここまで人が溢れることはない。ミューズ以外の者達もやって来ているのだろう。先程から馬車の行き交いも多く、比例するように治安を維持する兵士たちの数も多かった。
ビクトールは続ける。「ここはジョウストンの丘だから、丘上会議って呼ぶらしいが。」
「都市同盟の5都市と1騎士団、このミューズとサウスウィンドゥ、グリンヒルとマチルダ騎士団と・・・あとはなんだったかな?まぁ、中で面白いもんが見られるぜ。」
全ての都市名は覚えていないのだろう。首裏を掻き唸るが、思い出せずにいるビクトールにナナミが首を傾げる。
「面白いもん?」
祭りではないのか、と渋い顔になる彼女に、ビクトールはからからと笑った。
「いいから、いいから。俺と一緒ならあの門を通してくれる。一度見ておきな、話の種になるぜ。」
鍛錬以外やることはないし、確かにこれだけの人だ。野次馬根性も微かに疼く。達は顔を見合わせると、ビクトールとフリックに誘い受け、高台にある白い建物へと向かうのだった。
建物は白い円柱に支えられた随分と古い建物のようで、議事堂のようなものだろう。人並みに揉まれながら、やっとのことで入口へとたどり着くと、しかし兵に止められる。
「ここから先は関係者以外の立ち入りは禁止されております。」
制止の声に、ビクトールは怯む事無く胸を張った。
「俺はミューズ市に雇われている傭兵隊長のビクトールだ。残りは俺の連れだ、入らせてもらうぜ。」
歯を剥き出しにして自信満々の答えだ。
大男を前に、兵士は眉を顰める。男の頭から足元まで見て、どう見てもその辺りの破落戸の彼に鋭い声で促した。
「お待ち下さい、身分を証明するようなものをお見せ下さい。」
「おい、俺様の顔を知らないのか?この顔が身分証明だぞ。」
片眉を上げたビクトールが自身の顔を指さす。勿論ながら兵は即答した。
「申し訳ありませんがお通しできません。」
「なんだと・・・」
まぁ、当たり前だろうなぁ、と兵の言葉にいきり立つビクトールを横には乾いた笑みを零す。証明書も持たないというからまさかとは思ったが。むしろビクトールのその自信は何処から湧くのか。こればかりはビクトールの相棒であるフリックも溜息を吐く。最後尾に立つ彼もまた、何故か必ず通れると言って聞かない謎の自信を持つビクトールに連れられてここまで来たのだ。零された大きなため息に、兵の目がビクトールからフリックへと向かう。すると兵士は突然顔色を変えた。
「あっ!そ・・・そちらの方は・・・もしかしてフリックさんですか?」
目を見張る兵に、突然名差しされたフリックが首を傾げた。
「ん?そうだが・・・」
「よ、傭兵部隊の・・・あの・・・あの・・・・『青雷のフリック』さんですよね・・・ど、どうぞお通り下さい。」
先程とは打って変わり、兵士は目を輝かせて姿勢を正している。隙なく敬礼する兵士のあまりの変わりように、憮然とした表情でビクトールが呟いた。
「・・・なんで俺の顔は知らないで、お前の顔は知られてるんだ?」
「知るかよ。」
肩を竦めるフリックに、ビクトールの逆恨みに近い恨み言はしばらく続いた。
イケメンはいいよなイケメンは。顔が良いってだけでほとんどが上手くいくしな。砦じゃ俺が隊長だってのに、なんで副隊長の方が知られてんだよ。あーあ。俺だってちやほやされてーぜ。ふて腐れながらぶつぶつと零される非難がましいビクトールの不満は会場の上役が揃い始めてやっと落ち着いた。
「ミューズ市 市長アナベル様到着ー」
焦げ茶色の髪を波打たせ、堂々とした足取りでアナベルが分かれた人波の中を歩く。続いてスーツを着込んだジェスが後に続いていた。議場へと入っていく二人に視線を向けると、ビクトールが遠くを指さした。指し示す先には多くの傍聴席が並んでいる。
「俺たちはあっちで見物だ。」
「どけっ小娘。」
傍聴席の数に圧倒されて眺めていた達だったが、その時背後で高慢な声がした。同時に何者かに肘で押されたナナミが突き飛ばされる。咄嗟にナナミは手を前に出し転倒は防げたが、つき飛ばされてしゃがみ込んだナナミは眉を寄せて振り返った。
「ひっどーいなにするのよぉ。」
憤った様子のナナミの前に掌が差し出される。白い手袋を填めた、指の長い手だ。流れるように手を差し出したのは皺ひとつない赤い騎士服を身に纏った、栗色の髪をした男性だった。
甘い顔を浮かべた端正な顔立ちの青年である。青年は汚れ一つない騎士服が汚れるのも厭わず膝をつくと、ナナミを丁寧に起こす。ぼおっとするナナミの手を握ったまま、胸に手を当てて言った。
「これは失礼しましたレディ、何分急いでいたものでね。お許し頂けますか?」
「え、いや・・・その・・・」
目の前の美しい顔に、ナナミの顔が赤くなる。男は優しく微笑んだままだ。そこへ男の背後から溜息が吐かれる。
「なにをしてるんだ、カミュー」
男が着ている赤い騎士服とは正反対に、青い騎士服を身に纏った、これまた容姿も整ってはいるが赤い騎士服の男とは違い黒く短い髪に、精悍な顔つきをした男だった。青い騎士服の男の指摘に、男は肩を竦める。「騎士の務めを果たしているところさ。」
ナナミがようやく我に返り、緊張からかすこし上がった声で言う。
「あ、あ・・だ、だ、大丈夫です。」
ナナミの傷一つない様子に、男はにこりと微笑んだ。
「それはよかった。では失礼致します。」
男は頭を下げると、赤いマントを翻し颯爽とロビーを去っていく。道の先で中肉中背の男が、後から追いついた彼らに何やら叱責を零している。叱り付ける野太い声から、ナナミを突き飛ばしたのはあの男だろう。しかし二人の騎士は叱責にも涼しい表情で宥めていた。
彼らの背を見送り終えると、ナナミが勢いよく振り返る。
「ねぇねぇ
、リオウ、ジョウイ聞いた?レディだって!」
「マチルダ騎士団、白騎士団団長ゴルドー様到着ー」
彼らが議場へ入ると同時に、兵士の声が上がる。彼らがマチルダ騎士団なのだろう。騎士団という言葉によりナナミは興奮した様子で小さく声を上げた。そんな彼女同様に、も高揚して頷く。
「格好よかったよね・・・!王子様っていうか・・・!!まさに理想だよ・・・!!」
「ね!ね!そうだよね!!」
そう言ってきゃいきゃい二人ではしゃいでいると、何やら低い声で呟かれた。
「好きな人いるんじゃなかったの、。」
リオウだ。鳶色の目は何故か冷ややかでは眼を瞬かせるが、内容を理解すると慌てて首を降る。
「何言ってるのリオウ!恋と憧れは違うんだよ!」
恋をしているのは当然、ティルだ。だが理想であり憧れならば今のような見た目も中身も清廉潔白で、紳士的な男性であった。ティルも確かに同年代とは思えないほど紳士的で、清廉潔白といえばそうなのだろう。しかし、奴は無自覚な天然タラシである。好いたところで苦労するのは目に見えているし、当初は彼に惚れたら大変だとも思っていた。そう思ったところで転がり落ちる恋心は止まらず、奇跡的に恋人同士になれても実際に予想通り苦労している訳だが。何せ行く街ごとに街娘に惚れられる。下手したら街道ですれ違っただけでもだ。中には女だけでなくティルの強さに心酔した男のストーカーすらいるので、としては堪まったものではなかった。
だがリオウにはわからなかったらしい。変わらず冷たい目で凝視され、例えただの憧れであっても僅かに後ろめたいは思わず息をのむ。じと目のリオウの視線が痛い。
本当はナナミと先程の男性のことについて盛り上がりたい。しかし何故か不機嫌なリオウの手前、は語りたい気持ちを抑える。
「トゥーリバー市 全権大使マカイさま、到着ー」
「ほら、じゃれてないで行くぞ。」
続いて室内に響いた声とビクトールの言葉に、はこれ幸いと話をそれまでにし、奥の席へと向かうのだった。
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